EYSには様々なエンジニアがいます。日本人の他に、韓国、中国、ベラルーシ…そしてモンゴル。一人ひとりが持つ技術を活かしたR&Dを進める中で、彼らが見据えているのはEYSの中だけではなく、社会でも活用できる技術をめざすというもの。EYS最高技術責任者(CTO)の大塚氏に聞きました。
■2018年1月 ブロックチェーンの仕組みを用いたβ版をリリース
ブロックチェーンの仕組みを使って楽曲を管理する。これはEYSが進めるInspiartプロジェクトの一つです。この先進的なブロックチェーンの活用法の基礎部分を1週間で仕上げた大塚は、その後、詳細部分の開発をモンゴルオフィスにゆだね1か月。実装を終えたシステムは、β版としてリリースの日を迎えました。
「当初、楽曲の管理をブロックチェーンで行うアイデアは社長の吉岡の発想でした。その実装方法を考え仕上げていくのが、私たちエンジニアの仕事です。β版をリリースしたといっても、魅力的なものに仕上げていくにはまだまだ作業を重ねていかねばなりません」と大塚。アイデアをカタチにする、その一翼を担ってくれたモンゴルオフィスにいるエンジニアは、大学で情報処理を学びモンゴルの中でもトップクラスの技術者ばかり。一つのプロジェクトが終われば解散、という不安定な雇用条件の求人が多い中、安定して働き続けられる環境を持つ会社と注目されEYSは優秀な人材を雇用することに成功しています。
■世の中に比肩するものがないような高い技術を生み出すR&D
大塚が手掛けていったブロックチェーン。これは、EYSの展開するInspiartプロジェクトの一つで、『ブロックチェーン』『AI』、そして『楽譜作成・表示のための標準ライブラリ』の3つを柱に進めています。しかし彼らはこれらの技術をEYSの中で完結しようとは思っていません。「はじめは楽曲を保存することからはじまった技術ですが、その使い道は多種多様、『音楽』に縛られることなく、柔軟にアイデアを巡らせて広げていけばいいと思っています。世の中に肩を並べるものがないような優れた技術を生み出し広めていく、そのためのR&Dなのです。もちろん最終的には技術が売れるなど経済活動につながれば嬉しいですが、今はその前段階です」。
その一方で彼らには、EYSの屋台骨である音楽教育事業の機関システムのさらなるヴァージョンアップを図っていくという仕事もあります。Inspiartプロジェクトと音楽教育事業のシステム改修。この両輪を進めていくのが、EYSのエンジニアなのです。
■少数精鋭。だからこそ一人ひとりの個性が輝く
大塚がモンゴルオフィスと『ブロックチェーン』を探求していったように、『AI』は、金や張、アレクセイが、『楽譜作成・表示』については京都オフィスの野田が中心となり進めています。それぞれの役割を果たしつつ、それぞれが生み出した技術を、互いの技術の中にどのように溶け込ませていくか、が次の課題です。
「プロジェクトを分割して研究開発するということは、どこの現場でも行っていることで珍しくありません。でもEYSの強みは、エンジニア同士の“バランスが取れている”ことだと思います。プロジェクトが『点』の時も、それが一つの『線』へとつながっていく時も、隙間を埋めることができるスキルを持つ人材がEYSにはいます」と大塚。まだまだ課題は山積みだといいますが、メンバー一人ひとりに信頼を寄せています。
エンジニアの個性とスキルが絡み合い、新しい発想を生み、プロジェクトを推進していく力になっていく!新しい仲間を迎えながらまだまだEYSのR&Dは続きます。今後、社会にどんな影響を与えるものができていくのか、期待が膨らむばかりです。