これってサプライズ?!みんなの優しい言葉と厚い結束を感じられた日
Otolierの仕事というのは、様々な業務から成り立っていますが、 中でもリペアラーの皆さんとの関係は重要事項の一つになっています。
リペアラーの皆さんには、世界中の楽器市を周って仕入れた楽器や、お客様にお渡しする前の楽器の品質を確認するという重要な役割も担当していただいております。
そんな世界から仕入れたサンプル楽器の品質を確かめていただくために、奔走していた際のエピソードです。
Otolierのプロジェクトに配属され、朝から晩まで!連日忙しい日が続いていました。海外に楽器の品質チェックや広告用の撮影で、1ヶ月に3回も出張に行ったりしつつ、サイトの構築や、楽器の配送、新しい商品の登録も進めながらやっていたりして、てんてこまい。
「最近、ゆっくりできていないなぁ?でも子供も1ヶ月前に生まれたし、仕事頑張らないとなぁ」と、忙しくも、やりがいを感じていました。
その日は、10時に横浜で海外から仕入れてきたサックス、トランペット、フルートの検品をしてもらい、 その後17時に群馬の工房まで、ヴァイオリンをはじめとする弦楽器の品質確認をする予定。
楽器を積んでいるので車での移動になりますが、時間に遅れたり、事故を起こしたりしては、リペアラーをはじめ多くの人に迷惑をかけてしまう。だから時間の余裕をもってスケジュールを組んでいました。
横浜での予定が早めに終わったので一旦都内に戻り、会社のパーキングに車を止め、群馬への出発まで安全運転に備え30分ほど仮眠をとろうとシートを倒し目を閉じました。
うとうとしていると、外で誰かがコンコンと窓を叩いています。見ると同僚の倉方さんが、車での外出を終え戻って来たようです。窓を開けた途端、「塩ちゃん、顔色悪いなー。風邪を引いているの?」と言います。
確かに疲れが溜まっていて、少し風邪気味でした。しかし群馬への仕事は外せません。後のスケジュールに大きく影響が出てしまうため延期などできないのです。
それを聞いた倉方さんは、なんと!午後の仕事はやりくりできるので、群馬まで運転してくれると言います。さすがにはじめは遠慮しましたが、顔色が悪く事故が心配だと…。あまりにも真剣に言ってくれるので、後に引けなくなって(というか、本当に悪そうに見えた?)、群馬での仕事に備え、自分は後部座席で寝かせてもらい運転を任せることにしました。
「こいついいやつやなー」
「しかし、向こう着いたらしっかりせな。とにかく寝たろ」
と、溜まった疲れや風邪気味を吹っ飛ばす勢いで眠りに落ちました。
そして数時間後、車が止まり…
「塩ちゃん着いたよ、起きて」という声で、ぼーっと目を覚ましました。一瞬、自分がどこにいるのかもわからなくなるような錯覚をしつつも、「あっ着いたんだ」とカラダを起こしました。
「ん?」
「ん、ん?」
「何で?」
えーっと、運転を交代したのは、倉方さんだったよね。。。
なんで金子ちゃんがいるの???
頭がぼーっとしているのも手伝って、事態が全く飲み込めません。しかし、景色は群馬の見覚えある大通り。
きっと世界でも指折りの「間抜けな顔」をしていたのではないかと思います。
( ゚ ρ ゚ ) ボーーーー
コトの経過はこうです。倉方さんは、自分を後部座席に寝かせ車を発信させました。しかし、15分ほど走ったところで倉方さんのスマホに連絡が。急用で戻らねばなりません。
困った倉方さんは、その日休日だった金子さんに連絡をとり、会社のパーキングに戻りました。そこで金子さんと落ち合い運転を交代し、群馬までやってきた。というわけです。
自分は眠りに落ちていたので、その交代劇が行なわれていることに全く気付いていなかった!(どれだけ、寝てんだコラーッ)
∑( ̄ロ ̄|||) ヤベッ!
それにしても、◎急用が入った時、自分を起こしても良かったであろうに、起こさず金子さんに連絡してくれた倉方さん。◎休日にも関わらず、すぐに駆けつけてくれて群馬まで連れて行ってくれた金子さん。
二人はいつでも「自分を起こす」というチャンスがあったのに、寝かし続けてくれた二人の気遣いにさすがに感動しました。いつもなら、連絡しても中々返事もしてこない同僚がここまでやってくれるなんて!
「塩ちゃん、最近忙しくて疲れているからと、倉方さんが心配して電話して来たんだ。ちょうど時間があったので、ドライブがてら引き受けましたっ」と金子さん。二人の流れるような交代劇!
EYSは一人一人がそれぞれの役割(業務)の中で違う動きをしています。だから、各々が忙しいこともあり、仲間のやっている仕事の細かいところまでは把握することが難しい面はあるのです。
が、二人は、自分の仕事の種類の多さや、移動距離の長さも、…つまり仕事の内容を良く知っていてくれました。
一人で動いていると孤独を感じることもありますが、要所要所で温かい声をかけてくれたり、実際行動に移してくれる気遣いが正直ありがたいと感じました。単なる仕事仲間以上の結束!を感じた瞬間でした。
後日、金子さんの休日を返上をさせてしまったこともあり、社長に報告すると、「そこまで仕事をがんばるのも分かるが、何よりもカラダが資本。バランスをとれるように調整するのも能力のうち!」と、ねぎらいと、心配と、苦言と、色々と頂き、大いに反省する一件となりました。
Otolierの楽器開発はまさに命懸けです(大げさですね、笑)。そんな覚悟をもって、 これからもOtolierの楽器開発をしていく気持ちは変わりません。
な~んて、こんな単なる自分の失敗をブログに書けるのも、この会社ならではかな?と思います。
今後のOtolierの展開にご期待ください!
■OtolierECサイト
■登場人物のご紹介
★倉方って?
EYSの縁の下の力持ちとして、会員さまが気持ちよく通えるように、従業員が働きやすいように環境を整える仕事をしています。
★金子って?
音楽の伝道師として、お客さまのEnjoy Your Soundのために全力投球!
★EYS 塩崎って?
世界中の楽器をベストプライスで買えるようになることをめざし、まい進中!
塩崎 智